EdifierのモニタースピーカーMR3をレビューしました。
価格以上の高解像度サウンドでした。モニタースピーカーらしいフラットで正確な音が魅力です。
価格を抑えつつ、高品質なモニタースピーカーが欲しい。
そんな人にイチオシのモデルが、オーディオメーカー「Edifier」にあります。
それが、モニタースピーカー「MR3」。




2万円を切る価格ながらも、
- モニタースピーカーらしい解像度高い音
- シンプルな操作性で使い勝手よく、有線・無線どちらにも対応
- シンプルかつ高級感のあるデザイン、サイズもちょうどいい
ひと昔前では考えられないくらいのスペックが、手の届く価格で提供されています。
オーディオ環境を整えるには良い時代になりましたね。
- 音楽制作やDTMを始めたい初心者
- 高解像度で色付けのない音が好みの人
そんな人にまず試してほしいモデルです。価格以上の満足感が得られるはず。
- スペック
- 開封・外観
- 使い方
- メリット・デメリット
- こんな人におすすめ
以下、ていねいにレビューします。

- 原音に忠実なサウンド
- ちょうどいいサイズ感
- デザイン性の高さ
- 手に取りやすい価格設定
- 音楽鑑賞メインには不向き|あくまでモニタースピーカー
Edifier MR3のスペック

| 製品名 | Edifier MR3 |
|---|---|
| 総出力電力(RMS) | 18Wx2 |
| 周波数応答 | 52Hz-40kHz |
| 信号対雑音比 | ≥85dB(A) |
| オーディオ入力 | TRS,RCAL,W-inch stereo |
| Bluetoothバージョン | 5.4 |
| 重量 | 3.85kg |
Edifier MR3の開封・外観

ここでは「Edifier MR3」の開封および外観レビューをします。
開封
それでは開封していきます。

同梱品は以下です。
- MR3本体
- 電源ケーブル
- スピーカーケーブル
- 3.5mmステレオミニ-RCAオーディオケーブル
- 3.5mmステレオミニオーディオケーブル
- 取扱説明書など

取扱説明書は日本語です。初期セットアップや配線方法まで図解付きでわかりやすく説明されています。


電源ケーブルやスピーカーケーブルだけでなく、オーディオケーブルも付属します。

外観
それではMR3本体を見ていきます。

まずサイズ感ですが、iPhone SE(第3世代)とくらべてみました。コンパクトさが伝わるかと思います。奥行きはわずかiPhoneより約1cm大きい程度で、限られたデスクスペースにも設置しやすい設計です。右スピーカーが125.5×185×220mm、左スピーカーが125.5×176×220mmと、左右でわずかにサイズが異なります。


センタクメイド試しにA4用紙に2台並べてみたところ、1枚に収まるサイズ感でした。


いや、むしろA4用紙よりも占有スペースは少ないですね。この「コンパクトゆえの設置のしやすさ」はMR3の大きなメリットのひとつです。


スピーカー前面には1インチのツイーターと3.5インチのウーファーが配置され、下部には入力端子や音量調整ノブ(電源スイッチ兼用)が設けられています。
カラーバリエーションはブラックとホワイトの2色。今回レビューしているのはブラックモデルで、マットな質感が上品です。エンクロージャー(筐体部分)はMDF素材(木材繊維を圧縮したもの)で作られており、共振を抑えたしっかりした作りです。


ツイーターは1インチのシルクドーム型、ウーファーは3.5インチ。ウーファー中央の銅色センターキャップがアクセントになっており、デザイン的にも洗練されています。




右スピーカーの下部には「Edifier」ロゴのほか、電源兼音量ノブ、AUX入力端子、ヘッドホン出力端子が並んでいます。


右スピーカー背面には各種入力端子やコントロール機能がまとめられています。


背面上部にはバスレフポートがあり、コンパクトながら低音が出るよう設計されています。


Bluetooth接続ボタンのほか、高音(High)・低音(Low)を調整できるEQノブも搭載されています。




背面下部には、バランスTRS入力端子とRCA入力端子を装備していて、さまざまな機器に対応可能です。


左スピーカーも右側と同じ2ウェイ構成で、背面にはバスレフポートとスピーカーケーブル用端子が配置されています。




Edifier MR3の使い方


ここでは「Edifier MR3」の使い方を紹介します。
初期セットアップ
付属の電源ケーブルを本体に接続します。


付属のスピーカーケーブルで左右のスピーカーを接続します。


これで基本的なセットアップは完了です。


無線で使用する場合は、スマートフォンのBluetooth設定から「Edifier MR3」を選択するだけで簡単にペアリングできます。




無線で使用する場合は、スマートフォンのBluetooth設定から「Edifier MR3」を選択するだけで簡単にペアリングできます。
アプリ
Edifier MR3は専用スマホアプリに対応していて、スマートフォンから本体の設定や操作を行うことができます。主に「イコライザー設定」と「音量調整」が可能です。


イコライザーでは、モニター向けや音楽再生向けなどのプリセットを選択できます。また、自分の好みに合わせた細かなカスタマイズも行えます。




イコライザーの音響のチューニングでは、低音のカットオフや強調設定、デスクトップ環境に最適化する「デスクトップコントロール」のオン/オフも設定できます。






詳細は以下のとおり。


スマホアプリからは音量の調整や、デバイス管理メニューでの電源オン/オフ、Bluetooth設定などの細かな操作も行えます。




Edifier MR3のメリット


ここでは「Edifier MR3」を使ってみてわかったメリットを紹介します。
以下4点です。
- 原音に忠実なサウンド
- ちょうどいいサイズ感
- デザイン性の高さ
- 手に取りやすい価格設定
原音に忠実なサウンド


「Edifier MR3」は「スタジオモニター」を名乗るだけあって、原音再現性の高いサウンドを聴かせてくれます。



初めて音を鳴らしたときに、「これはまさにモニター用の音だ!」と、個人的にテンションが上がりました。
良い意味で高解像度で、音の分離が明確。悪く言うと「淡々と正確に並ぶ心地よくない音」で、まさにモニタースピーカーらしいサウンドです。
具体的に、
| 解像度の高いサウンド | 細かい音やボーカル、細部のニュアンスまでをしっかり聴こえ、音のあら探しに最適 |
| 音のバランスが良い | 特定の帯域(低・中・高音)が強調されず、あくまでフラットな音が鳴る |
| 音の色付けが少ない | 音の厚みなどを強調せず、素材そのままを忠実に再生する |
しっかりと「モニタースピーカー」としての仕事をしてくれるスピーカーでした。
僕自身、DTM(デスクトップミュージック)やMPCでのサンプリングをこれまで趣味としてやってきました。
その際、多くのモニタースピーカーやヘッドホンに触れてきましたが、MR3はそれらとくらべても遜色のない音です。





僕が愛用しているSONYの定番モニターヘッドホン「MDR-CD900ST」に近い、モニターらしいフラットな音の傾向を感じました。
特に、音に余計な味付けをせず、原音をそのまま届けてくれる点が「これぞモニター」と感じます。
だからこそ、良い意味で「音楽再生用には向かない」と個人的には思いました。
これは最高の誉め言葉ですよ。
ただし、ひとつひとつの音の分解能がよく、ちょっと聴き心地のよくないサウンドが好みの玄人には、おそらく音楽再生用として好まれます。
そのような傾向がある人・・・ぜひとも音楽再生用にどうぞ
一般的な音が好きな人・・・本製品はスルーで
音楽作成用のスピーカーを探している人・・・強くおすすめ
これくらいの基準で選ぶと、後悔のない選択ができるはずです。



普段はブロガーとして音楽鑑賞用のスピーカーをレビューすることが多いので、久しぶりに「純モニター」を聴けてテンションが上がりました(笑)。
ちょうどいいサイズ感


実際に使ってみて、「Edifier MR3」が優れているなと思ったのが、サイズ感。
モニタースピーカーって、サイズ大きいものが多いんです。
僕が愛用してきたモニタースピーカーもそれなりのサイズがあり、デスク上のスペース確保に苦労していました。




その点、MR3は思っていたよりかなりコンパクトサイズでした。
右スピーカー:幅125.5mm × 奥行185mm × 高さ220mm
左スピーカー:幅125.5mm × 奥行176mm × 高さ220mm
コンパクトゆえに省スペースで、狭いデスクでも設置できます。


ちょっとしたスペースがあれば置けるのは、ありがたい限りです。
また、音楽制作環境では、オーディオインターフェースやMIDIコントローラーなど、機材が多くなりがちです。


そんなケースでも、常設するモニタースピーカーがコンパクトなのは、本当に助かります。
「設置スペースが心配…」、そんな悩みに、ばっちり対応してくれるモニタースピーカーでした。
デザイン性の高さ


「Edifier MR3」を手に取って、秀逸だなと思ったのがデザイン性の高さです。
一見シンプルなフォルムながら、細部にEdifierらしいこだわりが感じられます。
- カラーはブラック/ホワイトの2色展開で、部屋の雰囲気に合わせやすい
- 装飾を抑えたミニマルデザインで、どんなデスクにも馴染む
- 銅色を採用した高級感あるデザイン
特に、銅色を採用した点、気に入りました。




スピーカーって似たモノが多く、差別化しにくいプロダクトだと思います。
その中で、MR3の銅色アクセントは上品で高級感があり、オリジナリティが光ります。


このデザイン性の高さにより、
- デスク全体が洗練された印象に変わる
- 設置するだけでも満足感が高い
- 満足感が高いからこそ、作業意欲が高まる環境を作れる
所有欲を満たしてくれるプロダクトで、その点、やる気が出たり、なんだかじっくり眺めたくなったり、そんな副次効果もありました。



2万円以下という価格設定よりも、かなり高見えします。
手に取りやすい価格設定


先に触れましたが、本製品、価格が2025年現在、14,980円(税込)となっています。
2万円を大きく割り込む価格設定、うれしい限りです。
それにもかかわらず、
- モニタースピーカーとして十分なスペック
- 多様な入力に対応、使い勝手も良い
- 価格以上のデザインクオリティ
「ここを削って安くしてきたな」・・・そんなコストカットポイントが見当たらず、随所にこだわりがちりばめられたスピーカーだと思いました。
音楽制作ってお金かかるじゃないですか。買うものが多いし、1点1点の価格も高いし。
そんな中、このスピーカーが14,980円(税込)で新品で手に入るのは、正直ひと昔前では考えられないくらいですね。
スペック的にもデザイン的にも妥協なく、しかも安い。初めてのモニタースピーカーとして最適です。
もちろん上には上があるのも確かで、プロユースとなると見劣りしますが、あくまでエントリーとして満足してもらえると思います。
上には上になると・・・お金のほうも見境なくなりますからね(笑)。
Edifier MR3のデメリット


ここでは「Edifier MR3」を使ってみてわかったデメリットを紹介します。
以下1点です。
- 音楽鑑賞メインには不向き|あくまでモニタースピーカー
音楽鑑賞メインには不向き|あくまでモニタースピーカー
本製品は、あくまでモニタースピーカーです。
音楽鑑賞メインに使うのは、あまり向いていません。
特に、肉厚な音が好みの人にとって、MR3の原音に忠実なサウンドは物足りないと思います。
そういう人には、Edifierの中でも「M60」というモデルがおすすめです。
ただ、解像度高く、バランスのしっかりとれた音が好みの人には、MR3もリスニング用としておすすめできます。
重厚なサウンドが好き ⇒ M60
解像度高いサウンドが好き ⇒ MR3
これくらいの感覚で選んでもらえると、きっと良い選択になるはずです。


Edifier MR3はこんな人におすすめ


- コストを抑えつつ、高性能なモニタースピーカーを手に入れたい人
- 音のバランスが良く、解像度の高いサウンドが好みの人
- 銅色を採用した高級感あるデザインが好みの人
- これから音楽をはじめようと思っている人
Edifier MR3のレビューまとめ


「Edifier MR3」を紹介しました。
低価格ながらも、高解像度のサウンドが丁寧に鳴り、音楽制作などにも十分使えるモデルでした。
2万円以下という価格を考えると、「音楽をはじめよう」という人にはコスパの高い選択肢といえます。
原音に忠実で、解像度の高い音が鳴るので、録音にミックス作業に、頼れる1台になるはずです。
ただし、音楽鑑賞用と考えると・・・、物足りなさを感じるかもしれません。この点は留意しておきましょう。



コンパクトなサイズと洗練されたデザインも魅力。気に入っていただけるはずですよ。
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